株主総会議事録の体裁 5 ~綴じ方~
2013年9月24日 掲載
これまで数回にわたり株主総会議事録の体裁を特集してきましたが、今回はその仕上げとなる「綴じ方」についてです。
○表紙
表紙は付けても付けなくても良いですが、付けない場合は1頁目から直接議事録の内容に入ることになりますので、付けた方がスマートです。
具体的には、下図のような形式で作成するとよいでしょう。
上部に「第○○回定時株主総会議事録」と開催年月日、下部に社名を入れます。主題である「定時株主総会」よりも上部に副次的情報である開催日を入れるのは、意味合いの面でもバランスの面でもあまり望ましくありません。
また、社名の上に本店住所を記入する必要もありません。
○綴じ方
綴じ方に関しては、綴じ紙を付けて袋とじにする方法が一般的です。
綴じ紙の作成方法は次の通りです。
書類を麻糸またはホチキスで留め、その背に背表紙を付ける要領で糊のついた紙を折り込みます。
○契印
以上の手順で綴じることができたら、次は差し替えや改ざんを防止するため契印を押します。
契印とは、証書等が数枚にわたる場合に、毎紙の綴目または継目にまたがるように押す印鑑のことです(民法施行法6条2項、公証人法39条5項、旧不動産登記法施行規則39条本文)。
一般的に、慣習として代表者だけの契印が押される場面が多いこともあり(たとえば、不動産の登記申請者や登記義務者が多数にのぼる時は、そのうちの一人の契印で良いとする旧不動産登記法施行規則39条ただし書の規定や、複数の裁判官が関与する裁判であっても、判決書正本には主任裁判官だけの契印となっていることなど)、代表取締役だけが契印している議事録もよく見かけますが、本来は出席者全員で行うのが理想です。
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