ストックオプション
2011年12月27日 掲載
ストックオプションとは、会社の役員や従業員に対して与える、一定期間内に、あらかじめ決められた価格で、所属する会社から自社株式を購入できる権利のことをいいます。日本では、平成9年(1997年)の商法改正により解禁されました。
法律上は、新株予約権の付与(会社法236条以下)という形で行われます。
ストックオプション制度には、報酬を現金で支払う場合に比べて、以下のようなメリットがあるといわれています。
- 手元に現金がなくてもよいので、財務の余裕がなくても人材を集められる。
- 会社の株価が上がらないと、ストックオプションの行使による利益が得られないので、従業員が会社のために働くことが期待できる
逆に、デメリットとしては
- オプションの行使によって多額の報酬を手にした人材が流出する危険性がある
- 株価が上がらない状況では、従業員のモラールの低下が起こりうる
- ストックオプションの行使によって、新たな株主が登場することになるため、既存株主に経済的損失が生じる可能性がある(1株当たりの会社財産が減る)
特に、3.のデメリットに対応するため、新株予約権の付与を行う場合には、募集事項を株主総会(または委任を受けた取締役会)の決議で決定しなければならないとされています(会社法238条2項、239条1項)。
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