休憩と休日

2011年12月27日 掲載

 休憩と休日については、その時間(日数)や与え方について法律上の規定があります。

 まず、就業日にとる「休憩」についてですが、休憩は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合には1時間以上と決まっています(労働基準法34条1項)。
 休憩は労働時間の途中に与えなければならないとされており、例えば、9時から18時までの勤務(途中休憩1時間)を、9時から17時までの勤務(休憩なし)にすることは許されません。基本的には従業員に一斉に与え(運輸交通業・商業・接客娯楽業等、法律で適用除外としている場合や労使協定がある場合を除く)、その時間中は電話番などさせず、自由にさせる必要があります(同条2項・3項)。

 次に、「休日」についてですが、休日とは、会社等との契約上、労働義務がない日をいいます。暦日単位(午前0時~午後12時の24時間)で与えるのが原則ですが、3交代制など特殊なケースには、継続24時間の休みでもよいとされています。
 使用者は、労働者に最低毎週1日(できれば特定の曜日で)の休日を確保せねばなりません。これが難しい場合は、起算日を明らかにして4週間で4日の休日を与える方法もあります。

 休日には、毎週決められた普通の週休の他に、「振替休日」と「代休」があります。

 振替休日とは、事前に手続をして、休日を4週の範囲内で労働日と交換することをいいます。
 この場合、出勤した日(もともとの休日)は休日ではなくなりますから、休日手当を支払う必要はありません。ただし、1日あたりの法定労働時間(8時間)や週の法定労働時間(40時間)を超えた場合は時間外労働として割増賃金を支払う必要があります。

 これに対して代休とは、休日に労働させた後に、その分の休日を与えることです。
 この場合、出勤した日(もともとの休日)は休日ですから、休日労働として割増賃金を支払う必要があります。
 代休日の賃金を払うか払わないかは就業規定の定め等に任されています。

 ちなみに、土曜日や祝日など、法定休日(日曜日)以外の日に働いても休日労働にはなりません(こうした法定休日以外の休日を「所定休日」といいます)。しかし、週単位で労働時間を計算したとき、週の法定労働時間を超えてしまうようなら、その分は時間外労働として割増賃金の対象になります。


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