下請法

2011年12月27日 掲載

 産業に不可欠な存在でありながら、経済悪化のしわ寄せを受けやすい下請業者。
 そんな下請業者の利益を守るため、下請取引の公正化を図るのが下請法(下請代金支払遅延等防止法)です。

 下請法は、資本金規模の大きい「親」事業者と、小さい「下請」事業者が、本法に定められた取引(製造・修理やサービス、プログラム制作等を提供するなど)を行う場合に適用されます(資本金額や取引内容の詳細は2条1項~8項)。

 発注側で立場の強い親事業者には、その権利を濫用して後々無謀な要求をしないように、発注時に、注文内容や受領期日、支払等を具体的に記した書面を下請業者に渡すよう義務付けられています(3条)。
 また、契約による給付内容や下請代金額等を記載した書類を作成したうえ、これを2年間保存する義務も負います(5条)。
 上記2点の義務に背くと、50万円以下の罰金です(10条)。

 加えて、下請への代金支払が遅れた場合は、「物品等の受領日から61日目~実際の支払日」の期間につき、年率14.6%の遅延利息も生じます(4条の2)。

 さらに、親事業者には、11項目の禁止行為も定められています(4条)。

  1. 注文したものの受領拒否(1項1号)
  2. .下請代金の支払遅延(1項2号)
  3. 不当な下請代金の減額(1項3号)
  4. .不当な返品(1項4号)
  5. 買いたたき(下請代金を一般的な価格よりも著しく低く設定すること。1項5号)
  6. 購入・利用強制(正当な理由なく、下請業者に特定の物やサービスの購入・利用を強制すること。1項6号)
  7. 報復措置(下請業者が公正取引委員会などにリークしたことで、取引停止等の不利益な扱いをすること。1項7号)
  8. 有償支給原材料等の対価の早期決済(下請業者の生産活動に必要な材料を有償で支給する場合に、下請代金を支払う前に材料費を請求するなど。2項1号)
  9. 割引困難な手形の交付(一般の金融機関では換金が困難な手形で支払うこと。2項2号)
  10. 不当な金銭や労務の要求(2項3号)
  11. 不当な給付内容の変更・やり直し(2項4号)

 こうした禁止行為は、下請業者の了承があろうと、親事業者に違法性の認識がなかろうと、行った時点で下請法違反とみなされ、公正取引員会から勧告が出されます(7条)。


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